「ダメだよーー。
食べ物なら、私が与えてあげるから」


口から出た言葉は、そんなこと。
幽霊になった女の子に、私は何を与えてあげたらいいのかーー。

食べ物を燃やして、あげたら
この子にあげる事が出来るのか分からない。
だけど口元を赤く染めた小さな女の子は、無邪気に笑うだけーー。

「ほんと?












ウソついたら、おねえちゃんのお肉ちょうだいね」











ぞくり、と背中が冷えた。




私のお肉?
お肉って、人肉ってことでしょ?
嫌だ、ヤバイヤバイヤバイヤバイ。

次は、私が殺される!!?





「ーーーウソじゃないよ。
ちゃんとあげるからっ」



冷や汗が、首を伝って落ちてきた。

制服の中にスっ、と入り
冷たい何かが背中に触れた。
触れたのは小さな手ーー。


私の背中にしがみついた女の子だったーー。