…紘、何してるんだろ。
見えないから良く分からないや。
ただ一つ言えるのは、うなじに掛かる吐息と柔らかい感触。ゾクッとなる感覚に身体が意図せず震えてしまう事である。
「んっ…、」
ゾワゾワする…。
何かに吸われているような気がするのは気のせいだろうか。
お腹に回された手が動いている。擦る動きをした後で、セーターの中に入って来る。ワイシャツ越しにお腹を触られていて、
「ふ、ふふ…紘、」
くすぐったいよ。
瞼はもう完全に閉じてしまっていて、中々開ける事は出来ない。
─────プチ、
何かを外す音が聞こえた。
そして、触れるひんやりとした感触。
「ひ、ゃ……っ、」
私のお腹に何か触れていて、それが変に動くから、ビクッとしてしまった。
「……ひろ?なに…?」
「…何でもねぇ」
耳元で囁かれまたビクッとした。


