白鳥学園、いきものがかり




「…気にしねぇ」

「駄目だよ。だって私…何もってるか分からないし」


紘にうつる菌、持ってるかもしれないしね。
持ってないって言い切れないもの。


「それに今風邪とかになったら、大変でしょ?

ドラマの撮影に響いちゃったらもっと大変だよ。
折角、傑と共演出来るんだから…」


紘は私の言葉にピクリと反応した。

私の大好きな二人が同時に出てくれるなんて、早々ないんだから…、


「ひゃっ…!」


スプーンを貰いに行こうと席を立った。その時に腕を掴まれた。


紘…?


「俺といんのに、なんで他の男の名前が出てくんだ?」

「他って、そんな言い方…」


幼なじみなのに。


「俺とあいつ等、どっちが大切なんだ?」

「そんなの選べないよ。私、みんなの事大切だと思ってるし…」


紘は舌打ちをし、テーブルを思いっきり叩いた。