今、世間を騒がす大注目の芸能人が五人いた。



「ねえ!昨日のスグル見た!?」

「見た見た!相変わらずのクール!ミステリアス!最高過ぎた~!」


女子生徒の甲高い声がする。
それは彼女達だけではなかった。


「カケルくんのあざとかわいい見たー?」

「ヒロ主演ドラマ撮影スタートだって!」

「ナギ様の写真集予約した!?」

「ルイがCMデビューするって噂らしいよ!」


色んな所から聞こえてくる黄色い声、みんなが口を開いて言うのは弱冠15歳の人気者。



「ねえ!あの人、スグルに似てない!?」



女子生徒の一人が傑を指差す。



「ちょっと待って!カケルくんっぽいのとヒロと…え!?ナギ様にルイもいない!?」



興奮状態の女子生徒に、思わずビクッとしてしまった。



「ちょっと、何言ってんのよ~。あんなダサい男と一緒にしちゃ駄目でしょ」

「うーん…やっぱ気のせいだよね~。一瞬でも似てると思ったあたしを殴りたいわ…ってか、ブサ過ぎないあいつ等~」

「この学校結構美男美女多いから更に目立つよねぇ!よく似てるとか言ったわぁ!ウケる~!」