白鳥学園、いきものがかり

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雲雀紬の眉間にシワが寄っていた。とても苦しそうな表情で蛇目傑に体を預けていた。

呼吸に喘息の症状がみえる。


「やっぱり俺が病院に連れて行く。お前らは学校に…、」


鷹埜実が手を伸ばす。
だけどそれは届かない。

傑が紬をぎゅっと抱き寄せたのだ。そして実を鋭く睨みつけた。


「黙れ。お前に紬の何が分かると?」


冷たい視線に思わず実も固まる。


「…俺も分かっている。紬が病気がちな事も、よく知っている。

蛇目…お前だけが紬を知ってるわけじゃない」


少し間を空け実がそう言った。

傑はフッと唇を緩めた。
見下したような視線を実に向けている。



「よく知ってる?
それは何処からだ?

点滴の副作用で身体中に発疹が出来て痒くて泣いてたことか?
強い薬のせいで食べた物全部吐き出して、それがトラウマで今でも満腹になるまで食べることが出来ないこと?
細い血管なのに注射を何本も刺されて、採血されて、痛みで泣いて拒絶して、嫌がる紬を拘束してた事があることか?」



傑は続けて、


「これはほんの一部だ」


そう言った。