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「ごめんね」そう言った紬に白狼累は深く溜息を吐いた。

寝ている紬の熱は上がっていく一方。
汗ばむ身体を累はタオルで優しく拭いていた。


息を荒げる紬の頬を擦る。
ぼんやりと眺める累は何処か上の空のように見えた。


累の手が紬の輪郭を沿っていく。顎の下から首筋へ。


ゴクッ、


生唾を飲んだのは累だった。
汗を掻く紬。その首筋に累は顔を寄せた。


まるで噛みつくかのように、大きく口を広げると、その細い首を汗を吸い取るかのように舐めた。



「………んっ、」



紬の声が漏れる。


ジュルッ、

軽く吸い取る音がしてから累が離れる。
そこには薄ピンク色のキスマークがあった。



「これ以上、濃くしたら…紬は怒る?

…怒った顔も可愛い、けど。
嫌われたくないから…我慢する」



はぁ、と上唇を舐めると、累は紬の唇にキスを落とした。



「……紬、好き。
俺が一番、紬の事好き。大好き。


あと少しで…、俺の物。
俺を受け入れて、紬」



そう言ってまた唇を重ねた。




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