『はっ…すっげーファンタジック世界だな』

そんな世界あるわけ無いだろ、大丈夫かこの作者…

『何読んでんだー?げ、またファンタジーかよ…お前本当に好きだよな』

『悪いかよ』

こいつはガキの頃からの幼なじみの蒼太。

あ、俺は真紅。男でこの名前。しんくだ、しんく。考えられるかよ…。

俺の親が根っからの異世界好きで、推しキャラの名前をそのままつけたらしい。

『なー、ファミレス行かね?』

『お前の奢りな』

『またぁ!?』

『塾代よりマシだろ』

来年19歳…もう大学生にもなるんだな…改めて思うと早いな、人生って。
蒼太(こいつ)は第一志望落ちて二時試験の為にもう勉強中…俺が教えてんがなかなかなぁ。

『何しんみりした顔してんのさ〜?』

お前はもう少し焦った顔しろっ!

『お、ラッキー!青じゃん』

『青でもよく見ろよ___』

ドチャッ‼︎

んだよ…これ…なんで動けねぇんだ…

『そ…た…』

ッッ!?

血…?俺…死ぬのか…?


一瞬の事で何が何だかわからなかった。

信号は青だった。

俺は…赤だ…