あの日、私は柳さんに救われた。
私は柳さんより以前に、大利瑠璃と佐藤久美子にいじめられていた。
いつものように大利と佐藤の2人に、トイレに呼び出されて。
水をかけられ、床に頭を踏みつけられ、人間の尊厳なんて微塵も感じさせない痛めつけ方。
私は涙でぐしゃぐしゃになった顔をしていて、それを見て2人は「ブース!」「きっも!死ねよ〜」と言って笑っていた。
誰も助けてくれない、自分も行動できない、いつもの日常だ。
それが変化したのは、柳さんがその現場に鉢合わせた時だった。
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