「でも! 春にぃも暁くんも柴崎くんも! 何も教えてくれなかったじゃん!」
「……っ……」
そうだよ、私ばかり責められるのはおかしいよね!
「ホウオウカイとか、ボウソウゾクとか意味わからないって言ったのに……はぐらかして内緒にしてたのはそっちじゃん!」
「それはね、小春。小春のことを思って」
「私はずっと海外にいたから日本のことよくわからないし、知らないままは嫌だ……なのにっ」
わからないことをいいことに仲間外れにするなんて、酷い。
「小春、だから……」
「またはぐらかすんだ……もういい、知らない!」
私は、何も言ってくれない彼らに悪態をついて部屋へ戻った。