彼が帰った後、スタッフのキラキラした目で葵ちゃんに春が来た〜と、騒ぎまくりまたしても茶化される。 どうしたら春なんて誤解されるのか? はーと溜息をつきながら、私の大好きなブルーの作品を彼が気にいってくれたのは素直に嬉しかった。 もう一人の自分がそれを止める。 また同じことの繰り返しか。 作品を褒められただけとクギをさす。 私は、自分の手をギュッと握りしめた。