「…」
俺は男として、一体どういう反応をすれば良いのか。
そういうことは自分でやれ、出来ないならせめて同性の人間に頼め。
何故俺に頼む?
ここにいるからか?そうなのか?
「ジュリスはやくー」
急かすな。
今考えてるんだよ。
やるか、やらないか。
常識的に考えたら、駄目だ。
倫理的に考えても、駄目だ。
しかし。
こいつ相手に、まともな常識と倫理は通用しない。
俺は、本日四度目の溜め息をつき。
なるべく見ないようにしながら振り返り、ベリクリーデの後ろに回った。
「あのなぁ、そういうことは男に頼むこ、は!?」
「こは?」
俺は、紐が緩くなっている、というベリクリーデの下着を見て、目を見張った。
「おまっ…これ、でか過ぎだろ!」
思わず、そうツッコまずにはいられなかった。
胸が、じゃないぞ。
下着が。
もっとハッキリ言うと、ブラジャーのカップが。
左右に、小玉スイカくらいの分厚くて大きなカップが、でん、でん、とくっついていた。
ベリクリーデのバストサイズに、全然合ってない。
ブカブカにも程がある。
そんなに胸盛りたかったのか?いや、元々そんな小さくないだろお前。
「そりゃ紐が緩いのも当たり前だろ!つけてる意味ねぇじゃん!明らかにサイズ合ってないじゃないか!」
「…そうなの?じゃあ外そう」
「いや待て外すな!」
何ホックに手を伸ばそうとしてるんだ。
「?だってつけてる意味ないんでしょ?じゃあ外す」
「俺の見てないところで外せってことだよ!」
何が嬉しくて、お前の半裸を見せつけられなきゃならないんだ。
俺にそんな趣味はない。
ちょっと待て。落ち着け俺。冷静に話をしよう。
「お前、これ、つけてる意味分かってるか?」
「…?知らないけど、でも聖魔騎士団に来たときに、シュニィがこっそり呼び出して、『ブラジャーつけた方が良いですよ』って言ってきたから」
「そうかよ」
気を遣って、こっそり言ってくれたんだな、シュニィ。
つーかお前、それまではノーブラだったってことだな?
「で、買いに行ったんだけど」
うん。そこまでは偉い。
「どれ買ったら良いか分からなかったから、どうしようって思ってたら」
店員に聞いたか?
「大は小を兼ねるかなと思って、売り場にある一番大きいのを買った」
ただの馬鹿だった。
確かに世の中、大は小を兼ねることもあるが。
過ぎたるは及ばざるが如し、という言葉もあってな?
お前のこれは、明らかにでか過ぎだ。
何カップだこれ?牛かよ。
よく売ってたな、こんなでかいの。
「自分には大きいかな、とは思わなかったのか?」
「ちょっと思った」
じゃあ買うのやめろよ。
何で押し切ったんだよ。
「よく分かんなかったし、とりあえず買ってみた」
「…」
…無知とは罪だな。
「他には持ってないのか?」
「うん」
「…つまり、それを外すとノーブラ再来ってことか…」
「ノーブラって何?」
お前は知らんで良い。
…とにかく。
どんぐり云々如何に関する説教は、後回しだ。
ベリクリーデの下着問題が、直下の解決すべき課題となってしまった。
何でこんなことに。
俺は男として、一体どういう反応をすれば良いのか。
そういうことは自分でやれ、出来ないならせめて同性の人間に頼め。
何故俺に頼む?
ここにいるからか?そうなのか?
「ジュリスはやくー」
急かすな。
今考えてるんだよ。
やるか、やらないか。
常識的に考えたら、駄目だ。
倫理的に考えても、駄目だ。
しかし。
こいつ相手に、まともな常識と倫理は通用しない。
俺は、本日四度目の溜め息をつき。
なるべく見ないようにしながら振り返り、ベリクリーデの後ろに回った。
「あのなぁ、そういうことは男に頼むこ、は!?」
「こは?」
俺は、紐が緩くなっている、というベリクリーデの下着を見て、目を見張った。
「おまっ…これ、でか過ぎだろ!」
思わず、そうツッコまずにはいられなかった。
胸が、じゃないぞ。
下着が。
もっとハッキリ言うと、ブラジャーのカップが。
左右に、小玉スイカくらいの分厚くて大きなカップが、でん、でん、とくっついていた。
ベリクリーデのバストサイズに、全然合ってない。
ブカブカにも程がある。
そんなに胸盛りたかったのか?いや、元々そんな小さくないだろお前。
「そりゃ紐が緩いのも当たり前だろ!つけてる意味ねぇじゃん!明らかにサイズ合ってないじゃないか!」
「…そうなの?じゃあ外そう」
「いや待て外すな!」
何ホックに手を伸ばそうとしてるんだ。
「?だってつけてる意味ないんでしょ?じゃあ外す」
「俺の見てないところで外せってことだよ!」
何が嬉しくて、お前の半裸を見せつけられなきゃならないんだ。
俺にそんな趣味はない。
ちょっと待て。落ち着け俺。冷静に話をしよう。
「お前、これ、つけてる意味分かってるか?」
「…?知らないけど、でも聖魔騎士団に来たときに、シュニィがこっそり呼び出して、『ブラジャーつけた方が良いですよ』って言ってきたから」
「そうかよ」
気を遣って、こっそり言ってくれたんだな、シュニィ。
つーかお前、それまではノーブラだったってことだな?
「で、買いに行ったんだけど」
うん。そこまでは偉い。
「どれ買ったら良いか分からなかったから、どうしようって思ってたら」
店員に聞いたか?
「大は小を兼ねるかなと思って、売り場にある一番大きいのを買った」
ただの馬鹿だった。
確かに世の中、大は小を兼ねることもあるが。
過ぎたるは及ばざるが如し、という言葉もあってな?
お前のこれは、明らかにでか過ぎだ。
何カップだこれ?牛かよ。
よく売ってたな、こんなでかいの。
「自分には大きいかな、とは思わなかったのか?」
「ちょっと思った」
じゃあ買うのやめろよ。
何で押し切ったんだよ。
「よく分かんなかったし、とりあえず買ってみた」
「…」
…無知とは罪だな。
「他には持ってないのか?」
「うん」
「…つまり、それを外すとノーブラ再来ってことか…」
「ノーブラって何?」
お前は知らんで良い。
…とにかく。
どんぐり云々如何に関する説教は、後回しだ。
ベリクリーデの下着問題が、直下の解決すべき課題となってしまった。
何でこんなことに。


