すぐりの編入学手続きをした、翌日。
場所は、学院の医務室。
天音に令月の容態を聞くと、「もう毒も抜けてるし、本人も元気そうだよ」とのことだったので。
教師陣揃って、医務室に突撃。
理由は、勿論。
令月に対する、お説教である。
「この度は大変なご迷惑をお掛けしまして、誠に申し訳ございませんでした」
本人も、怒られることは自覚していたらしく。
俺達が来るなり、ベッドの上で、きっちりと完璧な、非の打ち所のない土下座を披露してくれた。
別に土下座しろとまでは言ってないが。
しかし、土下座並みの悪事を働いたことは事実である。
「訂正しなさい」
「はい?」
「君は迷惑はかけてない。私達に、大変な心配をかけた。訂正しなさい」
「分かった。この度は大変なご心配をお掛けしまして、誠に申し訳ございませんでした」
「はい、宜しい。とにかく頭は上げなさい」
「かくなる上は、切腹してお詫びを、」
「ちょ、やめなさいそれはやめなさい。ってか何でまた小刀持ち歩いてるの!」
全く、相変わらずだよこいつは。
別に切腹してもらう必要はないが。
反省してもらう必要は、大いにある。
「あのなぁ、令月。お前、俺と約束したよな?」
「…したね」
「覚えてるだろ?」
こくりと頷く令月。
素直なのは良いことなんだけどな。
守らないからな、こいつ。約束。
「一人で背負うなって言ったろ?」
「言ったね」
「で、お前何をした?」
「一人で『八千歳』と、一騎討ちしに行った」
大罪人だよ。
「破ったらどうなるって言った?」
「二週間以内に全科目、10枚以上レポートを書いて提出してもらう」
「実行しろ」
「分かった」
即答しやがった。
本気でやる気かよ。
「冗談だよ…」
「え?だってそういう約束だったんだから。やるよ。不眠不休でやれば多分間に合う」
そういう問題じゃねぇっての。
「イレース。言ってやれ」
「そうですね。不眠不休でやれば間に合うでしょう。実行しなさい」
おい。
「…と、言いたいところですが。あなたは病み上がりなので、今回は妥協してあげましょう」
と、溜め息混じりのイレース。
ラミッドフルスの鬼教官も、ちゃんと優しいところがあっ、
「妥協して、三週間以内に提出。良いですね?」
「分かった」
期限が一週間延びただけだった。
鬼教官、やはり容赦がない。
止めようかと思ったが、やめておいた。
約束を破ったら罰則。それをちゃんと、令月に叩き込んでおかなくては。
また一人で独断専行されちゃ、堪らないからな。
レポート課題を与えておけば、大人しくしてるだろう。
「…それで」
令月が、口を開いた。
「『八千歳』は?どうなったの?」
…ずっと、それを気にしてたって顔だな。
心配するな。そのことも含めて、お前に話しに来たんだ。
場所は、学院の医務室。
天音に令月の容態を聞くと、「もう毒も抜けてるし、本人も元気そうだよ」とのことだったので。
教師陣揃って、医務室に突撃。
理由は、勿論。
令月に対する、お説教である。
「この度は大変なご迷惑をお掛けしまして、誠に申し訳ございませんでした」
本人も、怒られることは自覚していたらしく。
俺達が来るなり、ベッドの上で、きっちりと完璧な、非の打ち所のない土下座を披露してくれた。
別に土下座しろとまでは言ってないが。
しかし、土下座並みの悪事を働いたことは事実である。
「訂正しなさい」
「はい?」
「君は迷惑はかけてない。私達に、大変な心配をかけた。訂正しなさい」
「分かった。この度は大変なご心配をお掛けしまして、誠に申し訳ございませんでした」
「はい、宜しい。とにかく頭は上げなさい」
「かくなる上は、切腹してお詫びを、」
「ちょ、やめなさいそれはやめなさい。ってか何でまた小刀持ち歩いてるの!」
全く、相変わらずだよこいつは。
別に切腹してもらう必要はないが。
反省してもらう必要は、大いにある。
「あのなぁ、令月。お前、俺と約束したよな?」
「…したね」
「覚えてるだろ?」
こくりと頷く令月。
素直なのは良いことなんだけどな。
守らないからな、こいつ。約束。
「一人で背負うなって言ったろ?」
「言ったね」
「で、お前何をした?」
「一人で『八千歳』と、一騎討ちしに行った」
大罪人だよ。
「破ったらどうなるって言った?」
「二週間以内に全科目、10枚以上レポートを書いて提出してもらう」
「実行しろ」
「分かった」
即答しやがった。
本気でやる気かよ。
「冗談だよ…」
「え?だってそういう約束だったんだから。やるよ。不眠不休でやれば多分間に合う」
そういう問題じゃねぇっての。
「イレース。言ってやれ」
「そうですね。不眠不休でやれば間に合うでしょう。実行しなさい」
おい。
「…と、言いたいところですが。あなたは病み上がりなので、今回は妥協してあげましょう」
と、溜め息混じりのイレース。
ラミッドフルスの鬼教官も、ちゃんと優しいところがあっ、
「妥協して、三週間以内に提出。良いですね?」
「分かった」
期限が一週間延びただけだった。
鬼教官、やはり容赦がない。
止めようかと思ったが、やめておいた。
約束を破ったら罰則。それをちゃんと、令月に叩き込んでおかなくては。
また一人で独断専行されちゃ、堪らないからな。
レポート課題を与えておけば、大人しくしてるだろう。
「…それで」
令月が、口を開いた。
「『八千歳』は?どうなったの?」
…ずっと、それを気にしてたって顔だな。
心配するな。そのことも含めて、お前に話しに来たんだ。


