「…」
「…」
「…あ、もう言わなくて良いです」
俺もシルナも無言だったからか。
それとも、早速俺とシルナの心を読んで察したのか。
ナジュは、もうこの話は終わりとばかりに、撒菱拾いに戻った。
丁度、右手の手のひらが再生されてる途中だった。
…俺が黙っていたのは、途中から俺が入れ替わって、俺じゃなくなってたから。
シルナの代わりに俺が話すのは、どうかと思ったのだ。
でも、シルナに話させるのも…。
あまり、後味の良い話ではないし…。
「…」
俺とシルナの中に、暗い何かを察した大人達は、それ以上何も言わず、黙々と作業を続けた。
しかし。
この中には、大人だけでなく、子供がいる。
そして子供は、時に大人よりも残酷である。
「?結局どうなったの?ヴァルシーナとかいうのは殺したの?」
「羽久せんせーの謎分身は?死んだの?」
情けとか、容赦とか、一切ない。
これぞ、『アメノミコト』育ちの子供。
立派に成長してるよ、本当。
「馬鹿。あなた達、少しは察しなさい」
「あ、あのね。大丈夫だよ。それは学院長達が上手く対処したから…」
イレースがたしなめ、天音が何とか誤魔化そうとしてくれたものの。
「察する?じゃーやっぱり死んだんだ」
「対処って、処分したってことだよね。なら死んだんだね」
駄目だ。
完全に、思考回路が『アメノミコト』仕様。
「…シルナ」
「あはは…。子供って容赦ないね…」
全くだよ。
苦笑いするしかない。
そして、こうなったらもう仕方ない。
「…ヴァルシーナちゃんはね、逃げたよ。と言うか…逃した」
はっきり、二人にも、イレース達にも伝えなければなるまい。
今回、俺達の争いに巻き込んでしまった、当事者の一人でもあるのだから。
彼らには、知る権利がある。
「え、わざと逃したの?何で?」
「殺せるときに殺しておかなくて、どーするの?」
相変わらず、暗殺者思考が抜けない元暗殺者の二人。
敵とみなした者は、誰であれ何であれ、排除出来るときに排除しておくべき、という考えなのだ。
それは確かに間違ってない…のかもしれないけど。
いささか、短絡的な思考でもある。
人間、そんなに物事を決められたら、苦労しないってね。
ましてや、人の生き死にが絡んでいるなら、なおのこと。
「敵は殺しておかないと。きっとまた攻撃してくるよ。今度はもっと、強力な敵になって」
「そーだよ。みすみす取り逃しちゃうなんて、考え浅くない?」
うん。
正論だ。正論なんだけど…。
「…大人にはね、子供に分からない感情やしがらみや因縁や…あれこれがあるんだよ、令月君、すぐり君」
シルナは、力なく微笑んでそう答えた。
…本当にな。
だから、大人って大変なんだよ。
「…」
「…あ、もう言わなくて良いです」
俺もシルナも無言だったからか。
それとも、早速俺とシルナの心を読んで察したのか。
ナジュは、もうこの話は終わりとばかりに、撒菱拾いに戻った。
丁度、右手の手のひらが再生されてる途中だった。
…俺が黙っていたのは、途中から俺が入れ替わって、俺じゃなくなってたから。
シルナの代わりに俺が話すのは、どうかと思ったのだ。
でも、シルナに話させるのも…。
あまり、後味の良い話ではないし…。
「…」
俺とシルナの中に、暗い何かを察した大人達は、それ以上何も言わず、黙々と作業を続けた。
しかし。
この中には、大人だけでなく、子供がいる。
そして子供は、時に大人よりも残酷である。
「?結局どうなったの?ヴァルシーナとかいうのは殺したの?」
「羽久せんせーの謎分身は?死んだの?」
情けとか、容赦とか、一切ない。
これぞ、『アメノミコト』育ちの子供。
立派に成長してるよ、本当。
「馬鹿。あなた達、少しは察しなさい」
「あ、あのね。大丈夫だよ。それは学院長達が上手く対処したから…」
イレースがたしなめ、天音が何とか誤魔化そうとしてくれたものの。
「察する?じゃーやっぱり死んだんだ」
「対処って、処分したってことだよね。なら死んだんだね」
駄目だ。
完全に、思考回路が『アメノミコト』仕様。
「…シルナ」
「あはは…。子供って容赦ないね…」
全くだよ。
苦笑いするしかない。
そして、こうなったらもう仕方ない。
「…ヴァルシーナちゃんはね、逃げたよ。と言うか…逃した」
はっきり、二人にも、イレース達にも伝えなければなるまい。
今回、俺達の争いに巻き込んでしまった、当事者の一人でもあるのだから。
彼らには、知る権利がある。
「え、わざと逃したの?何で?」
「殺せるときに殺しておかなくて、どーするの?」
相変わらず、暗殺者思考が抜けない元暗殺者の二人。
敵とみなした者は、誰であれ何であれ、排除出来るときに排除しておくべき、という考えなのだ。
それは確かに間違ってない…のかもしれないけど。
いささか、短絡的な思考でもある。
人間、そんなに物事を決められたら、苦労しないってね。
ましてや、人の生き死にが絡んでいるなら、なおのこと。
「敵は殺しておかないと。きっとまた攻撃してくるよ。今度はもっと、強力な敵になって」
「そーだよ。みすみす取り逃しちゃうなんて、考え浅くない?」
うん。
正論だ。正論なんだけど…。
「…大人にはね、子供に分からない感情やしがらみや因縁や…あれこれがあるんだよ、令月君、すぐり君」
シルナは、力なく微笑んでそう答えた。
…本当にな。
だから、大人って大変なんだよ。


