そして。
記念すべき、二回目のときは。
「二回目は…すぐりも覚えてるだろ?」
「いつのこと?」
「『アメノミコト』から受けた挑戦状。あの夜、森の奥で俺が水色と戦ってたとき」
「…!」
…どうやら、思い出してくれたようだな。
「あぁ、僕が毒で死にかけてたときのことですね」
嫌な思い出し方をするな。
「あのとき俺は、ヴァルシーナに会った。そして…二回共、共通してる点がある」
「共通…?」
「まず、一定時間…多分五分くらいは…ヴァルシーナと真っ直ぐ向かい合って、話をしてた」
「…」
洗脳魔法を、読心魔法に例えると。
多分その五分くらいの時間で、俺の目を見て、心を探ろうとしていたのだろう。
逆に言えば、その五分くらいがなければ、読心は出来ない。
今回の場合、読心ではなく洗脳だが。
それと。
「共通点はもう一つ。ヴァルシーナに洗脳魔法を受けたであろうその二回の邂逅の後、俺は意識が飛んでた」
「…!確かにあのとき、羽久せんせー、らしくもなくぼーっとしてたね」
そうだ。
水色との戦闘中だったのに、寝惚けたかのようにぼーっとしてた。
普通じゃ有り得ない。
あのときはどうかしてたんだ、と思って、勝手に納得していたが。
洗脳魔法の存在が明らかになった今、あれはヴァルシーナの洗脳魔法よるものと考えられる。
洗脳を受けていた直後なら、ぼーっとしていてもおかしくない。
「おまけに、ヴァルシーナと会った前後の記憶も曖昧だ」
「成程ね…。本当に洗脳魔法を受けていたんなら、無理もないな」
思い当たるのは、そのニ点だ。
それに二回目の邂逅のときは…「時間稼ぎは出来た」とか何とか言っていたような…。
それがもし、「洗脳魔法を完成させる為の時間稼ぎ」なのだとしたら。
ますます、辻褄が合う。
「…もしもヴァルシーナちゃんが、ナジュ君みたいに、生まれながらの洗脳魔法の使い手なのだとしたら、もっと里でも名を知られていたはずだね」
シルナが言った。
だろうな。
ナジュみたいな、生まれながらの変態的魔法の使い手が。
二人も三人も、いてたまるか。
いくらイーニシュフェルトの里出身といえ。
「だから多分、ヴァルシーナちゃんは…羽久に新しい人格を作らせる為に、洗脳魔法を独自に訓練して、使えるようにしたんだ」
「つまり、連発や連用は出来ないし、さっき羽久さんが言った通り、色々な手順や時間を要して、初めて可能になる…ってことですか?」
「その可能性が高い」
…俺も、そう思う。
大体。
そんなに簡単に、洗脳魔法なんて便利な魔法が使えるのなら。
もっと早くに、それこそ一番最初に会ったときから、使ってきただろうしな。
記念すべき、二回目のときは。
「二回目は…すぐりも覚えてるだろ?」
「いつのこと?」
「『アメノミコト』から受けた挑戦状。あの夜、森の奥で俺が水色と戦ってたとき」
「…!」
…どうやら、思い出してくれたようだな。
「あぁ、僕が毒で死にかけてたときのことですね」
嫌な思い出し方をするな。
「あのとき俺は、ヴァルシーナに会った。そして…二回共、共通してる点がある」
「共通…?」
「まず、一定時間…多分五分くらいは…ヴァルシーナと真っ直ぐ向かい合って、話をしてた」
「…」
洗脳魔法を、読心魔法に例えると。
多分その五分くらいの時間で、俺の目を見て、心を探ろうとしていたのだろう。
逆に言えば、その五分くらいがなければ、読心は出来ない。
今回の場合、読心ではなく洗脳だが。
それと。
「共通点はもう一つ。ヴァルシーナに洗脳魔法を受けたであろうその二回の邂逅の後、俺は意識が飛んでた」
「…!確かにあのとき、羽久せんせー、らしくもなくぼーっとしてたね」
そうだ。
水色との戦闘中だったのに、寝惚けたかのようにぼーっとしてた。
普通じゃ有り得ない。
あのときはどうかしてたんだ、と思って、勝手に納得していたが。
洗脳魔法の存在が明らかになった今、あれはヴァルシーナの洗脳魔法よるものと考えられる。
洗脳を受けていた直後なら、ぼーっとしていてもおかしくない。
「おまけに、ヴァルシーナと会った前後の記憶も曖昧だ」
「成程ね…。本当に洗脳魔法を受けていたんなら、無理もないな」
思い当たるのは、そのニ点だ。
それに二回目の邂逅のときは…「時間稼ぎは出来た」とか何とか言っていたような…。
それがもし、「洗脳魔法を完成させる為の時間稼ぎ」なのだとしたら。
ますます、辻褄が合う。
「…もしもヴァルシーナちゃんが、ナジュ君みたいに、生まれながらの洗脳魔法の使い手なのだとしたら、もっと里でも名を知られていたはずだね」
シルナが言った。
だろうな。
ナジュみたいな、生まれながらの変態的魔法の使い手が。
二人も三人も、いてたまるか。
いくらイーニシュフェルトの里出身といえ。
「だから多分、ヴァルシーナちゃんは…羽久に新しい人格を作らせる為に、洗脳魔法を独自に訓練して、使えるようにしたんだ」
「つまり、連発や連用は出来ないし、さっき羽久さんが言った通り、色々な手順や時間を要して、初めて可能になる…ってことですか?」
「その可能性が高い」
…俺も、そう思う。
大体。
そんなに簡単に、洗脳魔法なんて便利な魔法が使えるのなら。
もっと早くに、それこそ一番最初に会ったときから、使ってきただろうしな。


