夜の「会合」を行った、その翌々日のこと。
僕は、未だに続いている放課後学習会の為に、学院長室に向かった。
「見てほら!シルナカタツムリだよ!可愛いでしょ」
「…」
連日の、僕の不安や焦燥を嘲笑うように。
学院長は、何やらおかしな分身を作り上げていた。
手のひらに乗ったカタツムリを、嬉しそうに羽久に見せていた。
「…」
この羽久の、軽蔑しきった表情。
どうやら、カタツムリは好きではないらしい。
「イレースちゃん!ほら、カタツムリ!シルナカタツムリだよ!」
羽久が駄目ならと、イレース先生にカタツムリを見せる。
すると、イレース先生は冷たく一言。
「…季節的に、今カタツムリは出ません」
カタツムリと言えば、梅雨の時期だもんね。
今、春真っ盛りだよ。
「ぐぬぬ…。じゃあナジュ君!シルナカタツム、」
「えいっ」
「嫌ぁぁぁぁ!シルナカタツムリがぁぁぁ!!」
不死身先生は、容赦なくシルナカタツムリの目をデコピン。
本当に容赦ない。
「なんて酷いことをするの!」
「いや、面白いかなぁって…」
サイコパスだ。
「だって、他にどんな分身作れば良いの?思い付く分身は、とっくに量産したよ」
その通り。
今や、イーニシュフェルト魔導学院の敷地内は、シルナ・エインリー学院長の分身でいっぱいだ。
いつぞや僕を監視していた、シルナオオカマキリ以下。
シルナオニヤンマ、シルナトノサマバッタ、シルナアゲハ、シルナテントウムシ、シルナミツバチ等々。
様々な、学院長の分身がうようよしている。
何故昆虫に偏る?
「これで監視の目は完璧!不審者対策はバッチリだよ!」
「…」
皆、呆れた顔で学院長を見つめていた。
…監視の目は完璧、か。
果たして、本当にそうなのだろうか?
僕は、未だに続いている放課後学習会の為に、学院長室に向かった。
「見てほら!シルナカタツムリだよ!可愛いでしょ」
「…」
連日の、僕の不安や焦燥を嘲笑うように。
学院長は、何やらおかしな分身を作り上げていた。
手のひらに乗ったカタツムリを、嬉しそうに羽久に見せていた。
「…」
この羽久の、軽蔑しきった表情。
どうやら、カタツムリは好きではないらしい。
「イレースちゃん!ほら、カタツムリ!シルナカタツムリだよ!」
羽久が駄目ならと、イレース先生にカタツムリを見せる。
すると、イレース先生は冷たく一言。
「…季節的に、今カタツムリは出ません」
カタツムリと言えば、梅雨の時期だもんね。
今、春真っ盛りだよ。
「ぐぬぬ…。じゃあナジュ君!シルナカタツム、」
「えいっ」
「嫌ぁぁぁぁ!シルナカタツムリがぁぁぁ!!」
不死身先生は、容赦なくシルナカタツムリの目をデコピン。
本当に容赦ない。
「なんて酷いことをするの!」
「いや、面白いかなぁって…」
サイコパスだ。
「だって、他にどんな分身作れば良いの?思い付く分身は、とっくに量産したよ」
その通り。
今や、イーニシュフェルト魔導学院の敷地内は、シルナ・エインリー学院長の分身でいっぱいだ。
いつぞや僕を監視していた、シルナオオカマキリ以下。
シルナオニヤンマ、シルナトノサマバッタ、シルナアゲハ、シルナテントウムシ、シルナミツバチ等々。
様々な、学院長の分身がうようよしている。
何故昆虫に偏る?
「これで監視の目は完璧!不審者対策はバッチリだよ!」
「…」
皆、呆れた顔で学院長を見つめていた。
…監視の目は完璧、か。
果たして、本当にそうなのだろうか?


