神殺しのクロノスタシス3

俺と天音は、ナジュを抱えて、すぐに医務室に運んだ。

シルナはその場にしばし残って、生徒達のケアに努めた。

ナジュ先生のことは、天音先生と自分が診るから、君達は何も心配せず、教室に待機して。

この授業は自習にするから、各自課題や予習に励むように、と。

更に、手隙の教師を呼ぶからと言って、わざわざ職員室から自分の分身を呼び出して、駆けつけさせた。

シルナ分身がいれば、生徒達は大丈夫だろう。

で。

問題は、このナジュだ。

医務室のベッドに、死んだように横たわっているナジュ。

「天音…どうだ?」

「…分からない…」

回復魔法に優れた天音でも、分からないと言う。

見たところ、外傷はない。

だが、「中身」の方は…。

「もしかしたら、また何か…ジャマ王国の毒なのかも…」

「!」

このときの俺は、ナジュがどういう状態なのか知らなかった。

故に、こんな検討違いな誤解をしていた。

そこに。

「羽久、天音君…!ナジュ君は?」

遅ればせながら、シルナが到着した。

「分からない。ジャマ王国の…毒か何かかもしれない。令月と、すぐりを呼ぼう。あとイレースも」

「…!分かった」

もしかしたら、ナジュはジャマ王国の刺客に襲われ、何らかの毒を受けたのかもしれない。

そうでもなければ、不死身のはずのナジュがあんなことになるなんて、有り得ない。

俺達は、そう思い込んでいた。