離してよ、牙城くん。



もちろんスイーツ大好きの花葉は大興奮。


リアくんのこともすっかり気を取り直して、ルンルンととなりで歩いている。


いつもの姿に安心して、また牙城くんに会ったら感謝を伝えなきゃ、と考えながらお店に入った。




「いらっしゃいませ」




甘い匂いのする店内に、テンションが上がりながらチケットを渡す。


「こちらです」と、ほんとにすんなり案内してもらえて、拍子抜け。




けっこう土曜日だからかたくさんの人が並んでいる中、申し訳ないなぁと思いつつ。


花葉がとっても嬉しそうだから、心がほわんと温かくなった。