1人になった公園。
ベビーカーを押して歩くあげはの背中。

小さな子どもだった私達が

恋を知って、今、大切な命を授かった。

私だって知ってるよ。


お腹を擦る。


4年前、第一子を宿した。

純白ちゃんより、1つ年下の男の子。

今、第二子をお腹に宿した今ーー。


親になる決意。

愛だの恋だの、二の次に、大切にしたい命があること………。




さよならあげは。




また、会ったら
会えなかった時を埋めるように


たくさんお話しょう………。










「え、俺1人息子じゃなかったの?」





初めて聞いた言わなかった真実を、さらり、と話してしまった。






「流産しちゃったの。
あんたに弟がいたの。
居なくなった弟に、龍は余計にあなたに厳しくした。
強くなって貰いたかったんだと」




あの日、誰も居なくなった公園で
うたた寝しちゃって、しまいには雨風が降ったから身体はびしょびしょ。

寒さで悴んだ身体。
動かせない身体で…………





龍に送ったメッセージ。






龍……助けて、赤ちゃんが死んじゃう








「あれは、私のせいだった。
ごめんね、大雅」







途方に暮れる自分。

弱かった私………。


あげはも、龍も失ったみたいで
心が苦しかった。