「うん、じゃあ、あげはちゃんに連絡しとくわ!3人で行くってね」



えっーー?
今、なんて?



あげはちゃんーー?


何その親しげな感じ。







スマホを軽く触って何やら、文章を打ち込んだ母さんの手元を見たら………《あげは(親友)》




は?













「母さん?あげはママとは初対面じゃ」







俺は父さんを見た。

初対面のはず、と言う顔だ。








「ごめんね、私達、小さな時からずっと一緒だったんだけど、私が転校して会わなくなった。久しぶりにあったあげは、ね。
小さな女の子を抱っこしてた。街中で偶然、本当に運命かって言う出会いを果たした。」




あげはママは父さん達に出会った頃。
闇の中にいた様にひどく傷つき、泣いていたと言う。


だから親友がいたなんて、聞いたことは父さんにも知らなかった真実。


クラクラした頭。

初めて知る色んなこと。


ーーーーーー*明日咲side*ーーーーー




「当時、あげはが龍神の守る者だって学生時代、有名だったし知ってる。
あの容姿だし。龍の存在もね」






龍のファンが多くて、ファンの隠し撮り写真の中に、龍もあげはもいたこと。



その時……私が龍を密かに好きだったこと。

憧れだった。





だけど見ていて気づいてしまったの。
写真に映る龍の瞳は、あげはを見て離さない。


龍はあげはを好きだった。