「ーーこれをこいつが?」


不良達の不始末は、やっぱり大人かなって、パパを呼んでみた。
まあ、"おまけ"もついてきたけど。



「類。
私はまだ、怒ってるのよ。
あんたが弱いとバカにした大雅くんはこの人達を全員やっつけてくれたけど、どこが弱いって??」



そばに居た類をじっ、と見つめた。
私は少し不貞腐れ気味。
私情を挟むつもりないけど、私は確かに彼に助けられた。


それは事実。
だから類にも分かって欲しかった。だけなのにーー。


「俺は、自分が見た物しか信じないーー。
純白はアイツが好きなのか?」




え。

思いがけない言葉。

いや、むしろーー今、気づいたばかりだから、私は即答出来なかった。

ちらっ、とベンチの前に腰を下ろす大雅くんの瞳は、あの時のままーー。


醒めない興奮。

自分でも驚きを隠せないらしい。

私が彼を。。
好きーー?



私が彼を見すぎて居たのか、大雅くんが顔をあげた。
普段してるメガネはかけてなくて、変わりに瞳に宿した龍。

射抜く様な瞳が確かにそこにあった。