3分後。
目の前に置かれたカップアイスが2つ。
結局、自分で決められなかった俺は純白ちゃんにおすすめされた、カラフルシャーベットと、キャンディソーダにした。

カラフルシャーベットは、虹色の5色シャーベットで、味が混ざると濃く味が変わると評判のいいアイスだった。


キャンディソーダは、
ソーダ味のシャーベットとバニラアイスに混ざってキャンディが散りばめられたアイス。

キラキラした食べ物は、
純白ちゃんに似合う味だと、思った。

決して、自分の事は何一つ決められなかった俺はーー

純白ちゃんがおすすめしたアイスを、食べた。

口の中に広がる甘さは
別に嫌では無かった。

「美味しいーー。
すごく美味しいです。
それとえっとアイス代……「アイス代要らないよ?私が勝手に誘っただけだしね。気にしないでっ」


カバンから財布を出そうとした俺に、
純白ちゃんは笑顔で断った。


純白ちゃんは自分が誘ったからと、やんわり要らない、と答えた。


純白ちゃんは
1個年上のお姉さんーーーー。

優しくて大人で、
自分を持ってる芯が強い子。
俺にはない"色を持つ子"………。

羨ましいーーこんなキラキラした子。



「ね、釣り合わないっ」




店内の奥で、聞こえた声に思わず顔をあげたら、派手目な女子と目が合った。

「やばっ、行こう!!」


バタバタ、と逃げてく女の子達。



いつもそうーーーー。

誰に陰口言われても、
何にも言えないんだ。