「お前知らないの?
月乃純白って、男子嫌いで有名だぞ。
不特定多数の男子とは、会話しないし。
それに、純白ちゃんはきっと類さんと付き合う!
それなら、俺だって文句言わない。
だけど、、お前がっ」


校舎裏。
だれもいないーー。そりゃそうだ。
今普通なら一限が始まるはずだった。


朝の挨拶に顔を出して、そしてーー今人気のない校舎裏に、連れて来られた。


下がれば下がるほど、壁と数センチ。

引き気味な俺ーー。


かっこ悪い。
「お前が、純白ちゃんと話せる唯一の存在なのが、気に食わねー。

だから、お前は大人しく学校来んな!」



確かにーー俺は大人しく家で通信でやって行けたら良かったのか。
そしたら、本当に変わらない3年間だったと、父さんは悲しむかな?


父さんが俺のためにしてくれた事。




そしてーー



純白ちゃんが俺のためにしてくれた事。


純白ちゃんが男子嫌いで有名。
なら、俺だって嫌いな対象だったのに、君は背中を押してくれた。


君が頑張れって背中を押してくれた時、一瞬背中が軽くなった。


まるで、羽根があったみたいに。