1秒読書 3秒後に違う世界【超短編集】

毒舌勇者とモンスター(メス)

 俺の武器は毒舌だ、言葉で相手にダメージを与えてやっつける。
 今日の敵は大きなモンスターだ。一応メスらしい。

「そんなに太っていたら体が重くて動けないだろう?」
 ダメージを受けたのか少しだけモンスターの表面が溶ける。
「ダイエットしてるんだから、レディに向かって失礼じゃない?」

「女だとは気づかなかったな」
 さらにモンスターの体が灼熱の太陽の下の氷のごとく溶けていく。
「私は女よ。美しいで若いころは通っていたんだから」


「おまえが手のひらサイズで、小さくなればかわいいと思うのだけどな」
 すると、若干赤面しながら、敵は手のひらサイズまで溶ける。
「これで、どう? あんたの顔気に入ったからお供してあげるわ」

 これは、勇者の計算なのか。モンスターが勇者に惚れたから小さくなったのか、私たちにはわからない領域だ。