1秒読書 3秒後に違う世界【超短編集】

子どもを探す母親

子供を探す母親がいた。
「うちの子供がいなくなったんです。どなたか知りませんか?」

誰も知らん顔。
世間は冷たいですよね。




「あの人、30年前に息子さんを亡くしたのに、いまだに探しているのね」

「生きていたとしても息子さん、50歳過ぎているよね。かわいそうな人」




「生きていると信じていられるのは幸せなのかもよ。認知症も悪くないかもね」
 いつまでも親と子という関係は変わりませんからね。