お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



声のしたほうへと目を向ければ、そこにいたのはミルクティー色の髪の──健くん。


「茉白ちゃん、今日も可愛いね」


わたしへと伸びてくる手。

瞬時に、パシッとその手をつかむ碧。


「なに汚ぇ手で触ろうとしとんじゃ、クソ猿」


碧は舌打ちまでして朝から殺気全開。


「いいじゃん。茉白ちゃんと俺はトモダチなんだから~。スキンシップだよ、スキンシップ」
「よくねぇよ。おいクソ猿、この前おまえが鷹樹さんに言ったこと全部言えやゴラ」


「えー?トモダチになった理由?ただトモダチになりたいからなっただけだよ?」


ピリピリする碧、それを見て今日も怖がることのない健くん。
碧が健くんを殴ってしまうのではないかとヒヤヒヤ。


「健くん!行こう!」


わたしは健くんの腕も引っ張る。


「どったの、茉白ちゃん。そんなに俺と話したいの?」
「いいから早く履き替えて!」


急かせば、すぐに履き替えてくれる。