「茉白!よかったらお昼みんなで一緒に食べない?」


4時間目の授業が終わって、お昼休みになれば前の席の凛ちゃんはくるりと後ろをむいた。


い、一緒に!?
まさか、誘ってもらえるなんて……!


とっても嬉しい、けど。
碧の顔が頭に浮かんで、すぐにうなずくことができなかった。


わたしがいなかったら碧が1人になってしまう。
碧は別にそういうのは気にしなさそうだけど……。
お弁当は1人で食べるよりもほかの人と食べたほうが絶対に美味しいだろう。


凛ちゃんは、人気者だから1人になる心配はないし……誘いは本当の本当に嬉しいけど、お昼はやっぱり碧と一緒に食べよう。


「誘ってくれて嬉しいんだけど……ごめんね。約束してる人がいて……」


本当にごめん、と付け足して謝る。
誘いを断ったから、嫌な気持ちにさせてしまったのではないかとヒヤヒヤしていたが、凛ちゃんは。


「もしかしての~もしかして~!カレシとの約束?茉白いつも隣のクラスのイケメンと一緒にいるよね?」


にやにやしながらわたしを見てくる。