そんなことを思ったあとに。
「凛、鷹樹さん、おはよ!」
「わたしたちも一緒に話したい~!」
2人の女の子がやってきた。
それに続くように、
「えっ!ずるいわたしも入れて!」
「わたしも!」
近くにいた女の子たちが気づいて、さらに集まってくる。
1週間、このクラスを観察してわかったことだけど……凛ちゃんは、クラスの中心的存在。
いつも彼女のまわりには人がいて、その輪の中心で笑ってた。
こうしてわたしと話してるだけでもほかの子が来るなんて、すごすぎる。
凛ちゃんは人気者だ。
わたし、邪魔になってるかも……。
どいたほうがよさそうだね。
こっそりいなくなろうとすれば、とんとんと肩を叩かれた。
「鷹樹さん、わたしともライン交換しない!?」
「わたしも!鷹樹さんと交換したい!」
迫り来る2人の女の子。
まさかの言葉。
こんなに嬉しいことが連続であっていいのだろうか。
「うん!わたしでよければ!」
大きく返事をして、その後はライン交換会。
自己紹介もして、チャイムが鳴るまでみんなの輪の中にいた。
気づけばラインの友だちは一気に増えて、15人。
友だちができないかもと不安に思っていたけれど、なんとかこのクラスでやっていけそうな気がする。