至近距離で見つめられるから、心臓が暴れ出すのがわかった。
わたしの、気持ち……。
なんか、さっきさらっと言ってしまった気がするけど……。
……ちゃんと伝えないと。
ちゃんと伝わっていないのなら、後悔しないように伝えたい。
わたしは、大きく息を吸って。
「わたしは、碧が好き。一目惚れで、初恋なの。好きな人は碧なの……」
しっかりと、目を見て伝えた。
声を出せば、涙がぽろぽろとこぼれ落ちていく。
ちゃんと伝わって……。
お願い……。
心の中で、強く祈る。
碧はわたしの目をまっすぐに見つめていたが、急に目を逸らし……。
わたしの手を離すと、力が抜けたようにその場にしゃがみこんだ。
あ、碧!?
わたしも碧の前にしゃがみこめば、彼は顔を上げて、再びわたしと目を合わせる。
「これは……両想い、ってことだよな?」
確認するように聞いてくる碧。