お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



徒競走の前に、ちゃんと見てろって言われたし可能性は高い。


でもでも、碧がわたしのキスを欲しがる理由がさっぱりわからないよ……。


碧は、わたしのこと幼なじみ以上には見てないんだよね?
わたしのこと、フッたんだもん。


そんな女と、キスしたいの……?
碧、里古さんとはどうなったの……?







いろいろと思っているうちに昇降口へと到着して、下駄箱で靴を履きかえさせられて。

サンダルに履き替えると、また手を引かれてひたすら階段を上った。





1階から、屋上まで。
ノンストップで上がるものだから、足がもう限界。


これは明日には筋肉痛になるだろうと確信。







彼が屋上の鍵を開ければ、中へと入り……ガチャんっと音がした。
内鍵を閉められた音。



2人きりという実感がわいて、自分の心臓の鼓動が早くなるのがわかった。



「茉白、約束守って」



耳に届く声。