お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。







徒競走がはじまった頃にクラスの人たちがいるほうへと戻れば、たくさんの人たちの視線がわたしに集まったり、いろんなことを聞かれたりした。

碧があんなことを言ったから、みんなも気になっているみたい。


なんだか、すごく居心地が悪い。


いろいろ質問されても、わたしだってなにもわからないのに……。





「ほらほら、そっとしといてあげて!茉白はこれから応援しなきゃなんだから!」


たくさん質問をされていたところで、助けてくれたのは凛ちゃん。


その言葉を聞いたみんなは質問をやめてくれて、応援席の1番前を譲ってくれた。




ありがたく1番前に行き前を見れば、凛ちゃんはわたしにメガホンを渡してくれる。
それからなにも聞かずに、ただ優しく頭をなでてくれた。


「次、健一郎と小鳥遊くんだよ」


そう言われて、前を見ると……。
次のレースは、本当に健くんと碧だった。




もう、どんな気持ちで見ればいいのかわからない。