まわりから見れば、どちらが借人競走の出場者だかわからないだろう。
一瞬、わたしでも疑ってしまうほど。
かつていたのだろうか。
お題で選んだ人が出場者の手をひいて走る、なんて。
わたしは碧を選んだわけじゃないけど……。
碧は、なんで来たの……?
理由を考えて、でもさっぱり分からなくて。
とまらずに足を動かしてい、わたしたちは1位でゴール。
ゴールをしたところで、審判の男性がマイクを持って駆け寄っきて、わたしはお題が書かれた紙を渡した。
ゴールしても、お題に沿った人を連れてこられたか審判の人たちが確認することになっいる。
そして、審判の人にOKをもらったら得点となる。
審判の人は紙を確認して……。
「大切な人、ですね。お2人はカップル……ですかね?」
マイクで話すから、校庭に響く声。
にやにやしながらわたしと碧の2人に目を向けられる。
予想外の質問に、心臓がドキッと跳ねた。
そ、そんなことまで聞かなくてもいいじゃんか……っ!
絶対おもしろがって聞いてきてるよ……!
そっとしておいてほしい……。
わたしは……フラれた身なのに。
「た、ただの幼な──」
わたしたちに向けられたマイク。
ただの幼なじみです、と答えようとすれば……わたしの声は、制された。
彼の声によって。
「俺たちは幼なじみで、俺の片想いです」



