お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



里古さんは彼の隣にはいなくて、1人でいる。
……告白の返事、どうしたのかな。


里古さんと碧のことを思い出すだけでも足がとまりそうになって、わたしは慌てて目を逸らして走った。


クラスの人たちがメガホンを持って応援してくれているそこへと、たどり着いた瞬間。


……──急に、パシッと腕をつかまれて。














なにかと思い、振り向くとそこにいたのは……碧だった。


「……あ、あおい?」


声を出せば、彼はわたしが手に持っていたお題を奪って、それを見る。


そしてわたしに返すと、腕を引っ張って走り出した。
向かっているのは、ゴール。



……なんで?
どうして碧が……?


頭の中はパニックになってしまって、声が出なくなる。
というか……なにから言えばいいのかわからない。