教室前の廊下。
2人きりというわけではないけど、さらに緊張。
目を合わせられなくて、下を向いていれば……
「茉白ちゃんに意識してもらえて嬉しいよ」
そんな優しい声が降ってきた。
その言葉に、心臓が加速。
健くんは……本当にわたしが好き、なんだ。
で、でも、わたしは碧が好きで……。
健くんの気持ちには、答えられないことを言わなくちゃ……。
でも、それを言ったら健くんはわたしともう友だちでいてくれないかも……。
ここまで仲良くなった人を、失うことが怖い。
でもでも、健くんはそれを覚悟で伝えてくれたんだし、しっかり答えないと……。
そう思っても、なかなか声が出ない。
「昨日も言ったけど、茉白ちゃんの気持ちはわかってるよ。わかってて告白したから、返事はいらない」
ぽんっと頭の上に置かれた手。
その手は、優しく頭を撫でてくれる。



