お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



「おはよ、健」
「健ちゃんおはよー!」


みんなが笑顔で健くんにあいさつ。


わたしは、すぐに思い出した。
……健くんは、人気者なんだと。


健くんとペアになりたい人はいっぱいいそうだな……。
でも、あみだくじでペアを決めるのであったら……わたしと健くんがペアになれる可能性はあるはず。


「今さ、二人三脚のペア決めてるんだけど──」


健くんに説明する人たち。
わたしは、その間に健くんとペアになれますようにと神様に祈った。


そんなことをした、すぐあと──。






「俺、茉白ちゃんとペアがいい」


指をさされた。

わたしを指をさしたのは、健くん。


……えっ。
えぇ!?


「だめですー!あたしの茉白ですー!」


べーっと舌を出す凛ちゃん。


「おまえばっかり鷹樹さんと仲良くするなんてずるいぞー」
「そうだそうだ」
「ここはやっぱり公平にあみだくじで決めようぜ!」


健くんの言葉はすごく嬉しかった、けれど。
そんな勝手なことが許されるわけもなく、あみだくじが紙に書かれた。