お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



こんなことを自分からしたのは、この人生ではじめて。
恥ずかしさでいっぱいになって、顔は熱くなるばかり。


でも、これで少しでもドキドキしてくれたらいいな……。


ちらりと目の前の彼を見る、と。

碧は、なんだか驚いたような表情をしていて……。



数秒後には、わたしから目を逸らし、そっぽを向く。


「あの、こういうのは……急にしないでください」




そう言った彼は、気のせいか少し顔が赤いように見えた。


……これは!
もしかして、ドキドキしてくれてる!?
攻めるなら今かもしれない!


「……碧だって、前回も今回もわたしに急にしてきたじゃん。わたしもあと1回、仕返しする」


小さな声を出して、碧の首筋に手を伸ばす。


心臓はドキドキバクバク。
加速しすぎて、大変なことになってる。


碧はどんな気持ちでわたしにキスマークをつけていたんだろう。
……わからないよ。



そっと彼に近づいて、首筋にキス。
今度はもう少し強く吸いついてみる。



さっきよりも少し長く吸いついて、離れて。
確認すれば、ちゃんと赤色が一点ついていた。