お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。




***


「碧は入らないの?」
「俺はライフセーバーです。お嬢が溺れたらすぐに助けにいきますよ」


そう返されて。
碧はプールの近くに椅子を置くと、そこに座った。


今、どういう状況かというと……。
庭にある大きな木の下、わたしは滑り台付きの大きなビニールプールに入って、浮き輪の上でぷかぷか浮いているところ。


もちろん、わたしは水着を着ている。碧はプールに入る気がないのかTシャツに短パン姿だけど。


わたしが着ている水着は、学校指定のものしかないからそれを着ていて。
碧だけの前で水着を着るのは……なんだか少し、恥ずかしかったり。


碧が買ってきたという、この大きなプール。
彼が言うには、わたしと夏を満喫するためにいろいろ買ってきたんだと。


買ってきたものは、大きなビニールプール、浮き輪、水鉄砲、ビーチボール、手持ち花火などの楽しむ気満々のセット。


いつの間に、買ってきたんだ。
まぁ、いろいろ気になるけどそれよりも気になるのは。
会合のあの襲撃事件のあとのことや、碧たちが1ヶ月以上帰らずどこでなにをしていたのか。


熱が出たりで、聞いていなかったけどすごく気になる。