お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



「碧!ちょっと、ここ座って!」


碧の手を引っ張って、ベッドの前まで連れていくと座るようにと促した。
けれど……彼は座ってくれない。


「座って!」


座らないと、押し倒せない。
だから、押し倒せる状況を作るために座るように言ったんだけど……彼は。


「……ここはダメです」


そう返して座ってくれなかった。


「なんで?」
「お嬢、異性のベッドには普通座るものじゃないんですよ。お嬢はちょろくてバカなので俺のベッドに平気で乗りますけど……なにかあるかもしれないので、もうやめてくださいね」


……確かに注意は前にされたけどさ。
ちょろくてバカって……!


「座ってほしいなら、ここに座ります」


碧は、カーペットの上に正座。


そこでも押し倒せそうだけど……頭をぶつけそうな予感。
クッションで……なんとかなる?


わたしは部屋にあるクッションをいくつか持って、碧のうしろにぜんぶ置く。
ここに倒れても、痛くないように。


そのあとに彼の前に膝立ちになって。
彼の肩をとん、っとうしろに押した。