お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



ぱちっと目が合えば、ゆっくりその場におろしてもらえた。
床に足をついて、布団を自分の肩にかけると


「ん」


差し出された大きな手。
わたしは、その手をとって。


彼が少し前を歩き出すから、手を引かれるように歩いた。


「布団引きずってます」


うしろから聞こえてきた翔琉さんの声。
振り向けば、翔琉さんは布団の端を持ってくれていた。


「お嬢、この布団は部屋に置いていきましょう。代わりにひざ掛けを用意しますので」


その言葉にこくんとうなずく。

そうすると、「2人で玄関で待っていてください」、と言って布団を預かってくれて。
くるりと背を向けて、わたしの部屋へと向かう翔琉さん。


わたしと碧は、玄関へと行かう。
……しっかり、手をつないだまま。


靴を履いていれば、すぐに翔琉さんがひざ掛けを持って走ってきてくれて、家を出て車へと乗った。


「どうぞ」


渡されたひざ掛け。
わたしは碧とベッタリくっついて座って。


小さなひざ掛けを広げて、それを2人で半分ずつ使った。