お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



『茉白ちゃん見た?流れ星!』


なにかと思えば、まさかの。

慌てて探すが、ここから流れ星は見えない。


「それらしいものはないや……」
『ほんとに一瞬だった。なんか気づいたら消えてたし、願い事3回も願うなんて無理ゲーだよ。“金金金”くらいなら言えるかもだけど』


そんなに一瞬だったのか。
じゃあちょっと短くして“会いたい”って3回願おう。短くしても、詳しいことはきっと神様がわたしの心を読み取って、わかってくれるはず……。


「がんばろう」
『茉白ちゃんは、なにを願うの?』


「碧に会えるようにお願いする。“会いたい”って願うんだ!」
『やっぱり碧くんにずっと会えてないんだ?』


……やっぱり、って。
これも気づかれていたのか。


「……うん」


バレたことなら隠すこともないと思い、うなずく。


『そっかそっか。じゃあ俺は茉白ちゃんの願いが叶うように、“叶え”って願おうかな』


深く聞かれることはなく、健くんは明るい声で返してくれる。