お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。






勉強会をした数日後の、夜23時。
もう寝ようかと考えていた時に、健くんから突然電話がかかってきた。


『茉白ちゃん、空見てみて』


通話ボタンをタップして耳にスマホをあてれば、聞こえてきた第一声。


空?

なにかあるのかと気になって、部屋を出て縁側に座って空を見た。


きらりと光り輝く星。
今日の夜空はすごく綺麗。


『今日、ペル……なんとか座、とかいう流星群が見られるかもしれないらしいよ』


耳に届いた声に、思い出したこと。
そういえば、なんかそんなことをネット記事で読んだ気がする。


電話がかかってこなかったら忘れて普通に寝るところだったよ……。
危ない危ない。


「ペルセウス座流星群だよね!」
『そうそう、それ』


「見られるかな」
『見られるといいね』


「見られたら願い事しよう!」
『願い事?』


「流れ星が見えたら3回願い事をするの。流れ星が消える前に願い事をすれば、その願いは叶うってよくいうよね。
だから願い事を今のうちに考えておかないと!」
『そういうの信じるの、茉白ちゃんらしいね』


電話越しに笑う声が耳に届く。