お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



ゆっくり目を開けてみれば……。
わたしの口に触れていたのは、碧の鼻。


「……へ?」


またも、間抜けな声が出る。

その直後。
──碧は、今度はわたしの頬にキス。


今度こそ柔らかい感触が触れて、おでこ、瞼、鼻、耳、とキスを連続で落としてくる。


「碧、もうやめ……ひゃぁっ」


とめようとすれば、今度は髪をさらりとどかして首筋にキスをしてきて。
びっくりして、変な声が出てしまった。


な、なになになになに!!
なんでそんなところにまで……っ!?


「俺は好きなところにキスする、って言いました。1箇所だけ、なんて言ってません」


柔らかい感触が首筋から離れたと思ったら、耳元でする声。


……確かに、そうだけどさ!?
そんな、最初からたくさんキスするつもりだったの!?


セーラー服の襟を引っ張られて、露になる左肩。
とめる間もなく、そこにも柔らかい唇が触れた。


「っ!……あ、あおいっ」


名前を呼べば彼の唇が移動して、鎖骨にキスをひとつ。
それから……なんと、強く吸いついてきた。