お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。






「お嬢、少しいいですか」


家に帰って、自分の部屋へと行こうとすれば。
碧に声をかけられて、足をとめた。


「うん?」
「すぐ終わりますので」


そう言われて碧について行って、彼の部屋へ。


「こちらに座ってください」


部屋に入ればすぐに彼は座布団を持ってきて、わたしに座るようにと促した。


なにか……話、かな?
……なんだろう。


碧がなんだか真剣な表情をしているから、少し緊張しながら座布団へと座る。
そうすれば、碧はわたしの目の前に正座して。


自分の鞄の中からクリアファイルを取り出すと、「これを見てください」とわたしに手渡す。


透明なクリアファイルだから、ファイルになにが入っているのかすぐにわかった。

それは、追試の答案用紙で。
丸つけがしてあって、しっかり点数が赤字で右上にかいてあった。


ファイルの中からぜんぶの紙を取り出して、点数を見ていく。


……びっくりだ。
まさか、碧がこんな点数をとれるなんて。


解答用紙にかいてある点数は……見事にぜんぶ、100。
満点だ。