「碧、だめ……っ!」
息を整えて、碧の袖をつかんだ。
「とめないでください。今までこいつがどんなに腹が立つことをしても、お嬢との約束があったので耐えてきました……が、もう限界です。
こいつがお嬢にとって有害でしかないのなら、消すしかないですよ」
わたしに一切目を向けることなく、“消す”とか怖いことを言い出す。
ほ、本当に健くんの命が危ないのでは!?
「巻き込んだことに関してはほんとごめんって」
誠意の感じられない謝り方。
碧は鋭い目つきで健くんを睨みつけるが、健くんは全く怯むことなく返した。
「死にたくなかったら、今すぐなんとかしろ。族の間のクソみてぇな噂を全部消して、学校のやつらの誤解もとけ。
おまえがお嬢をくだらないことに利用したせいで、この間お嬢が3年に呼び出されそうになったんじゃハゲ」
さらに怒りをあらわにする碧。
「だから今すぐどうにかすることができないんだって。
それに、俺はまた茉白ちゃんと関わるつもりだから意味ないよ」
健くんはなぜか、にこりと笑う。



