「は?」
よく意味がわからない言葉に低い声を出す碧。
わたしも意味がわからなくて頭の上にはてなマークを浮かべれば。
「最近、俺が茉白ちゃんばっかり構うから、まわりが茉白ちゃんは俺の女だって思っちゃったみたいでね。
今、族のやつらが騒いでる状況なんだよ。“咲黒(ざくろ)”の総長のオンナは鷹樹茉白だって」
そう言った健くん。
“咲黒”というのはきっと……話の内容的に、健くんが所属する暴走族の名前。
健くんは、暴走族の総長をやっているらしいから。
わ、わたしが健くんの……か、彼女だと思われてるの!?
ヤクザだけでなく、暴走族も確かにいろいろ争いごとがありそう。
そして、その弱みになるのはやっぱり彼女で……。
わたしが狙われている、と!?
「なにしてんじゃクソ猿……まじでぶっ殺されてぇのか」
走りながら、碧は低い声を出す。
「俺、誤解とこうとここ数日頑張ったんだって!でも一度族の間に広がった噂はそう簡単に消せなくてさー。
噂は広がるばかりってわけ」
茉白ちゃんごめんね、と付け足してわたしを見る健くん。



