お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



「するっ!!」


わたしは大きな声で返す。
でも、そのすぐあとに思い出したことが。


「あ、でも……碧、勉強しなくていいの?」


彼の追試は明日から始まる。
ちゃんと教えたつもりだけど……完璧というわけじゃないし、前日も勉強したほうがいいのかも。


「帰ったらちゃんと勉強するので大丈夫ですよ。ご褒美が欲しいので油断はしません」
「……ほんと?」


「本当です。だからデートしましょう。でもどこの店もこんな早い時間からやってないので、10時に出発でどうでしょうか?」
「うん!」


帰ったら勉強をする、という言葉を信じて、大きくうなずいたわたし。


「では、俺はもう少し寝てますね」


碧は微笑むと、すぐにベッドに寝転ぶ。

彼は普段こんな時間に起きないから眠いのだろう。
起こしちゃって悪いことしたな……。