お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。



「ちょっと試合出れたりしない?うちらのチーム、1人体調悪くなっちゃって足りなくなっちゃうの」


次にそんな声が聞こえてくる。
うちらのチーム、ということはつまり2組のチーム。


同じクラスの子を誘わないのかな、と思ったが……現在試合に出ていないほとんどの女の子は男子のバレーを応援するのに夢中になっていた。

ちがうクラスだけど誘いやすかったのが凛ちゃん、ってわけだ。


「茉白、ちょっと行ってくるね」


半袖をさらにまくると、気合いを入れる凛ちゃん。


「うん!頑張ってね!」


立ち上がって、コートへと行く彼女を見送る。
同じチームで凛ちゃんを見ていてわかったことは、彼女が運動神経がいいということ。


すぐに状況判断ができて、みんなにパスをまわして、ゴールも決められて。わたしのフォローまでもしてくれて、本当にすごかった。
そんな彼女はどこのチームでも活躍すること間違いなしだろう。