部屋を出てすぐ、ゆっくりと言葉をかけられる。いつも身の回りのことをしてくれているメイドさんも駆け寄ってきた。 ホワイトボードに【迷惑かけてごめんなさい】と書いてメイドさんに見せた。 「美央さま。毎日倉橋様いらっしゃってます。私で良ければお話聞きますよ」 部屋を出たばかりだが、メイドさんを部屋の中に入ってもらう。テーブルのいつも哉斗くんが座っている椅子に座るように促した。 私は、本棚に隠した手紙を取り出すと見せた。