それからお客様が来るまでリビングのソファに座り、テレビを見て待つことにした。すると、お父様の秘書さんがやってきてお父様に何かを言っている。


『美央、お客様が来たから客室にいくよ』


 客室……? このお屋敷にそんな場所あるんだなぁ。
 私は、リビングか自分の部屋しか知らない。ほとんど、自室から出ないから1人じゃどこにも行けない。

 お父様について行くと、一つの扉の前で止まりノックをする。ドアが開くとダンディな男性と髪が長い綺麗な女性に、同い年くらいの男の子が座っていた。


「はじして、――といいま……らし……って」