「――なと! おい、哉斗!」

「……っ? 何?」


 昼休み、カフェテリアにやってきてランチを注文。それからボーっとしていた俺は海斗に呼ばれた。それに驚いて、コーヒーを口付ける。


「どうかした? 悩んでる?」

「いや……プレゼントを、悩んでて」

「プレゼント? なんの?」

「誕生日プレゼント」


 もうすぐ誕生日なんだと、先日五十嵐社長に聞いた。しかもその日は一週間後だ。だから準備するにも準備できない。まず、美央ちゃんが好きなものを知らない。