哉斗くんと出会って3ヶ月経った頃――。 『こんにちは』 あの日から哉斗くんはほとんど欠かさず来てくれる。ずっと、他人と話すことがなかった私が普通に話すことが出来るのは彼が手話で話してくれるから。 それに今では、日常会話なら違和感なく話せるようになって私が手話を教えることは殆どない。 『今日は写真たくさん撮ってきた』 『!? 見たい!』 嬉しくて姿勢を正すと思わずニヤけちゃいそうになって両手で口元を押さえた。